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日本映画専門チャンネルで今月放映している。
この映画は公開時に映画館で観た。
その当時は、細菌兵器などというものはピンとこなかった。
むしろ米ソの対立の方がリアリティがあった。
今観ると、むしろ米ソの冷戦の方が冗長に思える。


これでもか、これでもか、と悲劇をたたみかけてくる。
映画の最初から最後までテンションが高いままだ。
そういう意味ではどこにクライマックスがあるのだかよくわからないのだが、最後までひきつけるものがある。
やはり原作がしっかりしているからだろう。
長編の映画化の常だが、原作を読まないとよくわからない部分、理解しにくい部分も多々ある。
しかし、それは映像で補えるだろう。


原作にほぼ忠実に映画化されているが、細かい点で異なる。
原作では南極に残された人数はもっと多かった。
映像化の都合か、あるいは、より現実に即した数字に変えたのかはわからない。
マリトについても、確か原作ではもう少し年配の女性だったはずだが、まぁ、映画にするにはある程度「華」ががないと様にならない。
(オリビア・ハッセーのカネボウのCMはたしかこの前年だった。)
マリトに最初にキャスティングされた女優さんはラストのシーンで海に入っていくのを嫌がったのでおろされて、オリビア・ハッセーが起用されたようなことが、パンフレットに書いてあったと記憶している。
そんなことはどうでもいいのだが…。


死に方がみんな綺麗、というのも少々ひっかかるのだが、まぁこの頃の映像表現だとこんなものだろう。


良い意味で、角川映画が非常に元気だった頃の作品であり、それを象徴するかのような作品に仕上がっていると思う。


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日テレで深夜に放映していた。
原作は、ジョン・ル・カレの小説『パナマの仕立屋』。
訳本の邦題と同じように映画の邦題も「パナマの仕立屋」とした方がずっと良いのではないかと思うのだが。
なんといったって「仕立て」がキーワードなのだから。


007のピアース・ブロスナンがスパイを演じているが、正統派、王道のスパイ映画ではない。
スパイといっても、ピアース・ブロスナンにとってはセルフ・パロディ的な役柄。
これに拒否反応を示す人もいるようだが、これはこれでいいのではないだろうか。
007のようなかっこいいスパイを、007シリーズ映画以外で演じたって…ねぇ。


パナマの仕立屋ハリーを演じるのは、ジェフリー・ラッシュ。
やや神経質な役柄は、ピアース・ブロスナン演じるスパイと対象的。
だが、重くないか?
いや、ハリーはあれでいいのかもしれないが、映画全体の味付けとしてもっと軽くても良かったのではないか?
とはいえ、原作はもっと重厚感があるそうだ。
原作者のカレが脚色として映画製作に関わっているにもかかわらず、改変されて軽いノリになっているという。
しかし、単純に楽しむには後半が重すぎると思うのは私だけだろうか。
徹底的にシリアスに描くならむしろその方が良いし、ピアース・ブロスナンをスパイ役に起用することから、思い切ってコメディ仕立てにしてしまうか、どちらかにするべきではなかったか。
実際、興行成績、評判ともにふるわなかったようだし。


実際にパナマでロケをした映像は良かったが、あまりにおもちゃな飛行機には笑ってしまった。
B級スレスレの出来といったところか。


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フジテレビで放映していた。
テレビの放映を観るのは二度目。
私はひねくれものなので、これほど大ヒットした映画は、話題の波に乗り遅れれば当然映画館で観ることはない。
しかもアイドル、ディカプリオが出演しているとくれば、なおさら。
…が、タイタニックが沈む、という映像への興味は断ち切れず、テレビで放映されたのを機に観てしまった。


タイタニックがどう沈んだか、という点については、興味への期待を裏切らない出来だ。
妙にCGっぽい、あるいは安っぽいCGアニメを感じさせてしまう部分があるのは、まぁ目をつぶろう。
沈没後の、いかにもプールです、という海と、明らかにマネキンの死人も目をつぶろう。
タイタニックが沈む、という惨劇に瀕したいろいろな人のドラマを少しずつ織り込んでいる所が上手い。
最後まで演奏を続けた楽士たち。
船に残ることを積極的に選んだ船長や船の設計士、その他の人々。
救命ボートを巡るドラマ…。


それに比べて、肝心の主人公のローズとジャックのドラマはあまりにお粗末だ。
タイタニックが沈む、という大きなドラマに都合良く絡むよう創作した物語なのだから、しょうがないのかもしれない。
が、ジャックの人間像の曖昧さにはどうにも納得できないものがある。
ジャックが必死に生きることを望んだローズにも、それだけの魅力を感じられないのは物足りない。
アカデミー賞11部門を受賞という肩書がついているが、主演賞/助演賞/脚本賞辺りを逃していたりノミネートすらされていないのは、妥当なところだ。
やはり、ロマンス・ドラマとしてではなく、パニックものとして評価されたのだろう。
しかし、ドラマ抜きのただのパニックものだったら、ここまで評価もされなかっただろうし、興行成績もあげなかったと思われるから、難しいところだ。
お粗末のラブ・ストーリーでも充分その役目は果たしたに違いない。
ピカソの絵の話など小技は効いている。
現代の視点を入れ、回想の形をとったのも、わかるような気がするが冗長になり過ぎてしまったとも言える。
年老いたローズがダイヤを捨てるシーン以降はあってもなくても…という気がしなくもない。
が、ローズを中心にもってくることで、パニックものを好まない女性客をつかむことを狙ったのだろう。
実際、それが当たったから、音楽もイメージアップに貢献したので、桁外れの興行成績をあげることに成功した。


タイタニックを映画の主役にするのであれば、別の肉付け方法もあったと考えられる。
この映画の形がベストだとは思えない。
沈んだタイタニックが発見される以前から、たくさんの人々の想像力をかきたてたタイタニックは様々な形で小説化、映画化されてきた。
が、しばらくタイタニックを巡る新たな物語は世には出てこないだろうと思うとちょっと残念だ。


チョイ役といえるが、一等船客のグレーシー大佐を演じていたバーナード・フォックスを富田耕生さんが吹き替えていたのにはニヤリ(笑)。
バーナード・フォックスはドラマ「奥さまは魔女」ではドクター・ボンベイ役なのだが、この吹き替えが富田耕生さんなのだ。


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もう先週のことになるが、スター・ウォーズ トリロジーが発売になった。 今さら、まっさきに映画本編を観る、という気分でもないので、ここはやはり特典ディスクから観る。 …とその前に、「ジェダイの復讐(帰還)」の差し替えられたという場面だけ、気になって観てみる。 アナキン・スカイウォーカーのシーンをヘイデン・クリステンセンで差し替えたというのだが…。 さすがにマスクをとったシーンはそのままでしたね(当たり前か)。 差し替えられたのは、最後に故人のジェダイがイメージで現れる場面。 やっぱり若すぎないか? オビワンとバランスがとれていなくて変。 そこまでして差し替えたかったのだろうか。 ところが、特典ディスクに収められているその場面は旧バージョンを使っていた。(笑)

さて、別ディスクになっている特典映像は、240分くらいあるようだ。 いつも思うのだが、DVDになって特典映像が充実したのは良いが、その特典映像がいったいどれくらいの長さがあるのかよくわからないことが多い。 再生を始めたら長くてはまる、ということが多々ある。 DVDメニューをもう少し工夫して欲しいものだ。

やはり気になるのは、メイキング系、インタビュー系の特典映像。 (『スター・ウォーズ』誕生の苦闘を描くドキュメンタリー『夢の帝国』 の部分。) 観て思ったことは、最初に作られた三部作はかなりアナログに作られているということ。 CGを否定するつもりはない。 が、やはり着ぐるみやパペットのロボットやモンスターなどの動きは、CGのように自由に動きまわるわけにはいかない。 が、やはり人間が入って演じている、という要素は決して無視できないと思う。 じゃがいもが星として飛んでいる、というのは有名な話だが、物があってそれを撮るという特撮の世界だ。 CGほど自由な表現はできないが、やはりCGにかなわない何かがあると思う。 だから、最初に作られた三部作はやはり面白い。

「ロード・オブ・ザ・リング」の監督ピーター・ジャクソンのインタビューも収録されていた。 「スター・ウォーズ」も「指輪物語」も新たな神話の創造という点で類似していることに気がついた。 公開時期が重なったことから「ロード・オブ・ザ・リング」と「ハリー・ポッター」シリーズが同じ英国生まれのファンタジーとして比べられることがある。 (いったいどこをどう比べるのか?) 一方、「ハリー・ポッター」シリーズと「スター・ウォーズ」をちょっとした類似性から比べたがる傾向もあったりするのだが、 実は「スター・ウォーズ」と「ロード・オブ・ザ・リング」を比べた方が素直なのではないかと思ったりした。 「スター・ウォーズ」の設定で、ルーク・スカイウォーカーを小人族として設定する案もあったという話を聞くとますますそう思う。

「ハリー・ポッター」の話題が出ていたのでついでに。 「ハリー・ポッター」シリーズでフリットウィック先生を演じているワーウィック・デイヴィスのデビュー作が「ジェダイの復讐(帰還)」だ。 元々、R2-D2も演じていたケニー・ベイカーが演じるはずだったイウォーク役の、代理だったらしい。 今回の特典ディスクでは、映画では素顔の見えない人達のインタビューがふんだんに入っている。 R2-D2もC-3POも中に人が入っている。 いろいろ苦労があったようだ。

「ジェダイの復讐(帰還)」では、ハン・ソロが生き返らない案もあったとか、興味深い話が満載だった。 もちろん、マニアはとっくに知っていることばかりなのだろうが…。

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マコーレー・カルキン君、最近上向きの活躍の様子が聞こえてきたのに、大麻所持で起訴とは、なんと言ったらいいのやら…。 そんなカルキン君がHome Alone シリーズとは全く違う悪役に挑戦したのがこの「危険な遊び」。 今やスターのイライジャ・ウッドと共演している。

二人とも子役としては抜群に上手い。 この二人の子役が、善と悪を演じる。 子供でなければありふれた題材なのかもしれない。 が、これはうまく料理すればとても良い映画になったはずなのに、いま一つ。 なんとも後味の悪い映画になってしまった。

イライジャ・ウッドが演じる善(…というかただの普通の子供だが)のマークが、母親を亡くしたところで物語は始まる。 観る側からするとマークの心情は理解しやすい。 一方、カルキン君演じるのが悪のヘンリー。 ヘンリーがなぜそんなに悪い子(ただし大人の前ではいい子)になってしまったのか、それがすぐにはわからない。 なんとなくは想像できるのだが、なぜだろう、と思って見ていると、終盤近くなりそれがはっきりする。 ヘンリーは死んだ弟のおもちゃを自分の隠れ家に隠していた。 母親がそれを見つけ問いつめられたとき「僕のおもちゃだった」と切り返す。 ありきたりだが、彼は母親の愛情に飢えていたのだ。 ところが当の母親の方はそれをどれだけ理解していたのだか…。 疑いをもった母親は、ヘンリーに単刀直入に聞く。 「弟を殺したのか」と…。 たとえそれが事実だったとしても、もう少し遠回しな聞き方はないものだろうか。

結局ヘンリーは最後まで母の愛を取り戻すことはできない。 報いを受けた、と言えばそれまでだが、あまりに救いがない。 一方のマークと母親の方はどうだろうか、というと、やはり彼らにも救いがないように思う。 結局、お互いの傷をなめあっただけ。 やりきれない思いが残る。

マークが閉じ込められるシチュエーションを作り出すためとはいえ、ヘンリーに対してはさみをふるう、というのはやりすぎ。 邪悪な相手には邪悪になれるというのだろうか。 その辺の終盤のまとめ方がやや強引。 ラストの前にもう一ひねりあっても良かったように思う。

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とっくに感想を書いていたと思っていたのだが忘れていたらしい。 8月に放映していた。 それまで、観る機会をことごとく逃していた。 歌を聴いているだけで楽しそうなので、機会があれば、と思っていたのだが、一方、これは見逃せないというタイプの映画でもない。

予想通りというか何というか、かる〜いノリのコメディだった。 ストーリーはあるものの、ポピュラー歌手が修道院に入る、というシチュエーションを作り出すためのこじつけにすぎない。 修道院に入れて修道女たちのコーラス隊が出来てしまえば、後は、どうハッピー・エンドにもっていくかだけの流れである。 話に飛躍もあり、もうちょっとどうにかなんとかならなかった、とは思うのだが、そこは目をつぶるのだろう。

堅物の修道院長役のマギー・スミスがいい味を出している。 ここまで堅物で真面目な役も珍しいかもしれないが、ピタリとはまる演技を見せるのは凄い。

賛美歌のポップ化、ポップ・ソングのゴスペル風味付けが面白い。 歌がこの映画の最大の見せ場であり、逆にいえばそれしかないとも言えるのだが。 にわか修道女に扮して歌をリードするウーピー・ゴールドバーグについては、言うことはないだろう。

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Movie Plusで放映していた。 太陽と月に背いてのアニエスカ・ホランド監督。 「ハリー・ポッター」シリーズでマクゴナガル先生を演じているマギー・スミスが家政婦役(融通のきかない年配婦人といった役柄が多いが上手い)で出演、同じく「ハリー・ポッター」シリーズで美術を担当しているスチュアート・クレイグがこの映画でも美術を担当。 英国の雰囲気をたっぷり味わえる映像に仕上がっている。 庭が再生していく様子を四季を織り交ぜ美しく描いている、これだけでこの映画を観た目的は達せられた。

原作はバーネット作の児童文学。 児童文学を読む世代に翻訳を読んだ。 児童向けにはしょってあるものだったかもしれないが、その時は、英国の知識も乏しく英国情緒あふれる秘密の庭を想像できていたかというと、そうではなかったかもしれない。 その後、さすがに知識がついてきたので、原作がイメージするところの庭を想像できるようになったが、うあはり、映像で観られることは素晴らしい。

キャスティングも良かった。 せむしのおじさまがちょっと格好良すぎるように思うが…。 今回観ていて気がついたのが、非常に「アルプスの少女ハイジ」と似ている部分があるということ。 児童文学につきもののプロットということか…。 物語の舞台が、アルプスか英国かの違いなのだが、どちらも舞台の美しさそのものが物語に加え魅力になっている。

邦題の「秘密の花園」はこれで有名になってしまっているので変えようがないだろうし、これはこれで構わないのだが、字幕がすべて garden=花園 になっているのはひっかかった。 閉ざされた庭を見つけた時には「花園」ではなかったのだから…。

英語(原書)で読んでみようか、という気になった。

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