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本屋のレジ横の500円DVDコーナーにあったのを見た。
トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」の映画化は数多くある。
やはり、グレタ・ガルボのものが有名か…。
この1948年の作品は、ヴィヴィアン・リーが演じているがやはりグレタ・ガルボを意識しすぎてしまったらしい。
私はグレタ・ガルボ版は観ていないので、それについては何とも言えないが…。


この「アンナ・カレニナ」は美人女優としてのヴィヴィアン・リーが見られる最後の作品になる。
この後の彼女の出演作品(映画)は、「欲望という名の列車」に始まり、美人だった昔の自分を懐かしむ哀れな中年女の役ばかりになる。
「風と共に去りぬ」以降この「アンナ・カレニナ」まではなぜか美人薄幸のヒロインばかり。
ヴィヴィアン・リーはハッピー・エンドなヒロインの役がほとんどない。


不幸な役、そしてモノクロがヴィヴィアン・リーの美しさや細やかな表情の演技を引き立たせる。
ストーリーに関してはトルストイの原作があるのであれこれ言う余地はないだろう。


この映画はLD時代にLDを入手して観た。
メジャーな作品とは言えないので、テレビで放映されるのを待っていたらいつになるかわからない。
LDが出ていることを知り欲しい、と思った時には店頭ではタイミングを逸したのかまったく見当たらなかった。
取り寄せしようとしたがメーカー在庫もなく、中古ショップに新古品が流れていたのを偶然見つけることができた。
観たい時に観られないと結局そのまま忘れてしまってどうでもよくなってしまうこともあるので、その時見つけられたのが幸いだったのかどうだったかは…。
こんなに早くDVD時代に移行するとは思っていなかったし、それも500円で売られているなんて!
LDという過去の遺産がどんどん持ち腐れていくのは少々悔しいが、それでも500円で映画が買える時代に感謝。


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シネフィル・イマジカで今月放映中。
今年、トム・ハンクス主演でリメイクされている(「レディ・キラーズ」)。
また、この作品のシチュエーションは確かアニメ「ルパン三世」(TVシリーズ)でもパクられているものがあったと記憶している。


このオリジナル版では名優アレック・ギネスの演技が光る。
アレック・ギネスは「頭の良い」泥棒役で教授になりすましマダムの家に下宿する。
このマダムが品は良いのだが、ちょっと癖のある老婦人。
この人の良い老婦人をだまして泥棒の片棒を担がせるのが教授の作戦だ。
この泥棒一味に「ピンク・パンサー」シリーズのピーター・セラーズとハーバート・ロムが共演している。
残念ながら、「若い」泥棒役のピーター・セラーズの出番は少ない。
40分以上も台詞がカットされてしまったとか。
まぁ、その程度のちょい役だ。
セラーズは「太っちょでちょっと鈍い」の泥棒の役を希望したのだそうだ。
そう、まだこの頃のセラーズはかなり太っている。
ハーバート・ロムは、…「硬派」とでもいうのだろうか、ギャング風情の泥棒役でことごとく教授と対立する。
セラーズよりは目立った役だ。
「ピンク・パンサー」シリーズのドレフュスとはかなり雰囲気が違う。


泥棒の手口は、あまりにのどかでハラハラする前に終ってしまう。
(1950年代ってこんなものか…)
見所は金を現金輸送車から盗み出した後から始まる。
この泥棒達、実は結構間抜けでそれ故マダムに盗みがばれてしまう。
追い詰められた泥棒達はマダムを消そうとするのだが、殺しに手を染めるほど肝がすわっていないようでそこからドタバタが始まる。
そのドタバタが面白い。
しかし、コメディのわりには、暗い。
英国映画ってコメディでもこんなものか。
泥棒達は内輪で争った末、一人一人死んでいく。
素直に笑えない感じ…。
もうちょっと明るい演出にしてくれればいいのに、と思ったのだが、最後のオチでその考えは帳消し。
なんてシニカルなオチ!
この映画はこれでいい。


癖のある老マダムを演じるケティ・ジョンソンが良い味を出している。
そして、とにかくアレック・ギネスの目つき顔つきが凄い。
「頭の良い」教授役とはいえ、しょせんは間抜けな泥棒なのだ。
そのちょっとずれた感じを良く表している。
そして、そう思って見なければギネスだとわからないかもしれないくらい役に入り込んでいる。
名優と言われるだけのことはある。
セラーズは自分の役には不満だったようだが、ギネスと共演できて喜んでいたという。
ギネスの演技を観るだけでも価値あり。
な〜んて書くと大袈裟かもしれない。
作品自体はシニカルなコメディだから。


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FOX CHANNELで放映されていたのを観た。
1挺のバイオリンをめぐる17世紀のイタリアからオーストリア、イギリス、中国、そして現代のカナダにまたがる壮大なストーリー。
これだけの時間空間をまたがる物語を2時間強に詰め込むには少々無理があったように思う。
何か物足りない。
もっと時間をかけてもいいから、もっと細かく描いて欲しかった。


現代のオークションの場面と今までバイオリンが辿ってきた旅が交差しているつくりはなかなか面白い。
オークションの場面は繰り返し、角度・視点を変えて描かれる。
少しずつ謎に迫っていくミステリー的な要素もある。
謎=レッド・バイオリンが名器の理由、というよりは、謎が明らかになったことによってそれは呪いのような超常現象的な神秘がバイオリンにあるという感じ。
謎に関してはあってもなくても、きっとバイオリンそのものは名器だったのだろう。
では、バイオリンを手にした人は、そのバイオリンを手にした故、呪われたのか?というと、そういうわけでもないように思う。


現代のオークションで「あのレッド・バイオリン」と言われ、さも有名な名器かのように扱われるが、レッド・バイオリンが世間の表舞台に出たのは、イギリスの音楽家が手にした時だけだ。
競り落とそうと競う人々は、レッド・バイオリンの過去の持ち主にゆかりのある人が主なので、欲しがるのはわかるのだが、世間一般的に広く価値を認められているものかというとその辺が謎。
それにしても、名器であるバイオリンを惜しげもなく孤児の亡がらと共に埋葬してしまう修道僧、そして墓を暴かれて盗まれたバイオリンを大枚はたいて取り戻そうとする…あの修道院はそんなに余裕があるのでしょうかねぇ。


一番の謎は、サミュエル・L・ジャクソン演じる一介の鑑定士が、なぜそれほどレッド・バイオリンに魅せられたか。
危険をおかしてすり替えを企むほどのことだったのか、その辺が描かれていない。
裏市場に流して大儲け、という方がまだわかりやすいのだが、彼は娘への手みやげに持って変えると言うから余計に悩んでしまう。
占い師の言葉でも、レッド・バイオリンの長い旅はそこで終ることになっている。
レッド・バイオリンの旅はそこで終らず数奇な運命がこれからも待ち構えている、みたいなオチもありだと思うのだが…。


すり替えをスリリングに盛り上げておきながら、最後があっけないだけに、説明不足も重なって物足りなさが残ってしまう。
題材としての材料は申し分ないので、料理の仕方次第ではもっと面白くなりそうなだけに少々残念。


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ムービープラスで今月放映中。
しわしわでもレッドフォード…。ほんと、おいしいところをロバート・レッドフォードは持っていく。


ゆったりとした時間の流れを感じることのできる映画。
馬のシーンは美しく綺麗。
物語は…、ん〜、誰が主人公なのだろう。
原作があるようで、おそらく複数の人間のドラマが絡み合うものだと思われる。
しかし、それをそのまま映画にしたのでは長過ぎる。
恋愛の要素は原作よりライトに描いたようだが、それでも167分の長尺。
思い切って、少女と馬が事故から再生する物語、と割り切ってしまって映画にしても良かったのではないかと思う。
それだけで充分にドラマになると思うのだが平凡過ぎるだろうか。


少女と馬の心を癒すため、ニューヨークからモンタナまで行くことを決意する母親は、冷静に考えれば常軌を逸している。
しかしその母親も追い詰められていたから、出かけるだけの理由があったのだ。
それをきちんと描いておかないと、物語が成り立たないと言えば成り立たないのかもしれない。
その母親とホース・ウィスパラー(ロバート・レッドフォード)が恋に落ちることになる。
この部分、描いたとしてもほのめかすくらいにしておいた方が、いっそのことすっきりするように思う。


一方、少女と馬が癒されて再生する姿は感動的だ。
これだけ、馬を使う撮影はいろいろ大変だったと思う。
大自然の中に生きる男ホース・ウィスパラーを演じるレッドフォードと、
スパイ・ゲーム」で頭脳戦をくりひろげるレッドフォード…、180度違うのだがどちらもはまってしまうのは不思議。


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今月、ムービープラスで放映されている。
ヒストリーチャンネルの番組「バイオグラフィー」では今月は『映画になった男』の特集をしている。
「明日に向かって撃て」のモデルのブッチ・キャシディー&サンダンス・キッドも取り上げられているので合わせて観ると面白いと思う。


主演のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードは、残されているブッチ・キャシディーとサンダンス・キッドの写真と比べるとカッコ良すぎ。
ま、映画ですから。
それにしても、ポール・ニューマンは、Road to Perditionではすっかりおじいちゃんだったけど燻し銀の魅力を放っていたし、ロバート・レッドフォードにしても、すっかりしわしわだったけどSPY GAMEでカッコよさと存在感は光っていた。
二人ともホントにいい感じに歳とったと思う。
そんな二人の若い頃のカッコ良さがつまっているのが、この映画。


あまりに当時の「ニュー・シネマ」な映画の一つなので、好みは分かれるかもしれない。
私は好きだ。
古き良き時代の匂いがなんとも言えず、芳しい。
実際には「良い」時代なんかではなくて、現代の勝手なノスタルジーではあるのかもしれないが、それもエンターテイメント。
この映画が肌に合わない人は無理しなくていい。


二人は悪党なのかもしれない。
が、それはひとまず置いておいて、彼らの生き方にはすがすがしさを感じる。
しかし、古き良き時代の終焉と共に彼らの時代も終る。
最期の散り方も彼ららしかった。
(映画は現実とは異なるようだが)
かなり印象に残るエンディングで、強烈だ。


ちなみに「雨にぬれても」はこの映画の挿入歌だ。
曲名を知らなくても、映画を観たことがなくても、メロディを耳にしたことがある人は多いと思う。


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ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットの共演で話題になった映画。
ロバート・レッドフォード演じるCIA工作員ネイサン・ミュアーが、自らスカウトして育て上げた弟子トム・ビショップ(ブラッド・ピット)の危機の知らせを受け取ってから助け出すまでの24時間を描いた映画。
な〜んて言うと、今話題の「24(Twenty-Four)」を思い出してしまうが、趣はかなり違う。
「24」の1シーズンの放映は2001〜2002年だから、どちらかがどちらかの影響を受けている、という可能性はないだろう。
24時間を描いている、といっっても「スパイ・ゲーム」の方は回想シーンが大半だ。
おまけに24時間を2時間程度に凝縮しているわけだから、リアルタイム進行の「24」とは緊迫感が違う。


回想シーンが大半、ということは16年前に遡った時代も同じロバート・レッドフォードが演じている。
バックに流れる音楽やら、ファッション、小道具は時代を意識したものになっているが、人間の歳はごまかせない…。
回想シーンの映像をザラついた感じに仕上げているのは、歳をごまかすためでもあるのだろう。
仕方がない。
その辺りは目をつぶろう…。


ミュアー(レッドフォード)が一線現役時代に戻ってバリバリ活躍してしまう話かと思っていたのだが、そうではない。
回想シーンでもミュアーは頭脳担当、というか指令を出す立場で、駆け回るのがビショップだ。
そういう意味では、ビショップは最期までミュアーの手の平の内で弟子は師匠を越えていない。
つまりレッドフォードの渋い格好良さが最初から最期まで目立つ映画だ。
CIA上層部がビショップを見捨てるつもりだということを見抜き、ミュアーは独断で行動する。
その頭脳戦はなかなか面白い。
味方でも平気で切る、と言ってのける非情とも言えるクールさを持つミュアーなのだが、ビショップの救出には私財を投げ打つ。


しかし、ビショップが捕まったのは任務遂行中ではなく私的な行動のため。
決められた時間で救うには選択肢は限られていたのかもしれないが、かなり大掛かり。
というか、映画の最後の見せ場でもあるから派手にしたのだろうが…。
映画は、ミュアーが悠々とCIAを後にする所で終っているが、あの後そのままですまなかったことは想像に難くない。
その辺、エンターテイメントのためのフィクションだと納得するしかない。
が、私的な目的のため捕まったビショップを危険をおかしてまで救う、というのはなんだかいまいちミュアーらしくない。
もう少しストーリーを練り込んで欲しかったように思う。
とはいえ、1回観ただけで映画のすべてを理解するのには難解複雑な面もある。
もう単純明快なスパイ映画を作れる情勢ではないのだな、としみじみ。


エンディングにジョー・ウォルシュのRocky Mountain Wayが使われているのがクール。


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「ピンク・パンサー」シリーズで有名なピーター・セラーズがその天才的なコメディ俳優ぶりを発揮し、スターの仲間入りを果したと評価されている作品、なのだそうだ…。
日本では劇場公開されなかったようだが、NHK-BS2で深夜に放映されていた。
DVDでも「ピーター・セラーズ コレクション」シリーズの一つとして発売になったようだ。


一応、コメディなのだろうが、コメディというには重すぎる場面が多々あり。
こういう作品は徹底的にコメディで作り上げないととてもみられたものではない。
この映画でもドタバタの場面はあるが、「ピンク・パンサー」シリーズのドタバタぶりと比べると、とてもじゃないけれど物足りない。
ハズレと言わざるを得ない…。

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