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思いっきり荒っぽい要約をすれば、三角関係+1のお話。 ありきたりと言えばありきたりなストーリー。

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“金沢で置屋のおかみをしていた祖母、そこの芸妓だった母、そして血のつながりはない娘二人の物語”ということで、真っ先に連想したのは、谷崎潤一郎の「細雪」、渡辺淳一の「化粧」。 世界観としてはそんなところを狙ったのではないのか、と思うのだがどうだろう。 それとも古都 - 置屋 - 芸妓という設定は、血のつながりのない親子三代の家族を作り出す為だけのものだったのだろうか。

読み始める前から大作を期待してしまったせいかもしれないが、何か物足りない、物語として作りこみが甘いような印象を持った。 二人の娘は正反対の性格で、というのは話を作るうえでの常套手段かもしれないが、どこがどう正反対なのかよくわからない。 性格の違いがどう筋に反映しているのか、どう生かされているのか感じられないまま読み終えてしまった。 この程度だったら「正反対だ」と物語の中で強調しなくてもいいように思った。

祖母と母の結婚話にからめて、娘二人のそれぞれの仕事と恋愛話が進行していく。 それらが絶妙に絡まっているというわけでもなく、バラバラの人生を並行に語る手段にしかなっていないような気がした。 よーするに仕事と恋愛に揺れる二十代後半の娘の話じゃん。 みたいな...。 設定を生かしきっていないような気がして、それが物足りなく感じた理由なのだろう。

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35歳のお局OL端子と23歳の腰掛けOL千絵の物語。 TVドラマで見ればもっと面白く感じたかもしれない。 (1993年に日本テレビ系で、2002年にフジテレビ系でそれぞれドラマ化、放映されているようだ。)

内容はありきたりだが、章タイトルが面白かった。

  • 千絵、ディオールのブルーピンク
  • 端子、サンローランのダークオレンジ
  • 千絵、八杯目の水割り
  • 端子、フルボトルワイン
こんな感じで。

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もともと短編より長編が好き。 なので、短編集を選んだ時点で間違っているのかもしれないが、個人的にはイマイチだった。 短編ならではの、ちょっとシニカルなエスプリをきかせたエンディングもあった。 それは長編では絶対に出ない味だ。 だが、やはり短編というのは重量感がなくて物足りない。

私には合わなかったということで…。

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『竹内まりやソングミュージカル 本気でオンリーユー』の原作。 9月12日からPARCO劇場。 主演はあやや。

読みやすかったのでサクサク読み終えてしまった。 トレンディ・ドラマにありそうなラブ・ストーリー。 ハッピー・エンドにまとめている。 なんてことはない。 主人公の元彼氏が結局どーしようもない人物だということがストーリーの軸。

で、主人公のデキル女上司をミュージカルではマルシアが演じるみたいなのだが、え? なんかイメージ違うなぁ...。 ミュージカルだからいいのかなぁ...。

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女性、男性両方の視点から書いている恋愛小説。 男性視点の方がこなれていない感じがした。 内容もありきたりな感じ。 最後は綺麗にまとまっているが、だから何? 一気に読んでしまった(読めた)が、これはイマイチかも。


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ものすごく荒っぽい言い方で申し訳ないが、「四つの嘘」を脚本家でなく作家が書くとこんな感じかも、というストーリー。 アラフォー一歩手前の女性達が主人公。 一人の男性の死をきっかけに、彼女達の人生はほんのちょっとだけ交差する。 「四つの嘘」で登場する女性達は高校時代の同級生という設定でいかにも作った感じがミエミエ。 この「今夜誰のとなりで眠る」で登場する女性達は、同級生もいればほんの少しの接点以外まったく無関係の他人もいる。 同級生でない分、生い立ちも含め、女性のタイプも様々。 こちらの方がリアルに感じる。

この物語の中で最もリアルに感じられないのが、この女性達を結びつける秋夫という男性。 彼は物語が始まった時点では既に交通事故で亡くなっているので、他の登場人物から語られる人物だ。 いろいろ語られるのだが、本人が出てこない為か、最後までよくわからない人物だった。 彼の存在は物語のトリガーなのでそれでもいいのかもしれない。 また彼の死が必ずしもトリガーとなっていない出来事もある。 5人の女性の身の回りに起きること(事件というと大げさだが)が、この物語のように都合よく同時進行し、区切りを迎えるわけがない。 それは物語の上でのこと、と割り切るべきだろう。

細かいことを言い出すとキリがないのだが、逆に言うと細かい部分まで、私にとっては読みやすい文章だった。 唯川恵の著作を読んだのはこれが初めて。 他の作品も読んでみたくなった。

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