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ダイヤモンドで出来ている星が見つかった、というニュースはご存知だろうか。 見つかったというか、既に知られている星がダイヤモンドで出来ているということがわかった、ということだそうだ。 遠くにある星の成分がわかってしまうなんて、科学の進歩は凄いものだ。 その星は、地球から50光年ほど離れた場所にあるBPM 37093。 ケンタウルス座にある星だそうだ。 白色矮星(わいせい)と呼ばれる末期の星で、白色矮星の主な成分である炭素が、内部の超高圧状態のせいで結晶化してダイヤになってしまったそう。

このニュースを聞いてすぐに思い出したのがアーサー・C・クラークの「2061年宇宙の旅」。 「2001年宇宙の旅」の続々編にあたる。 この話の中では、なんと木星の核がダイヤモンドになってしまう。 クラークという人は、スペース・ファンタジーでなく、ちゃんとしたサイエンス・フィクションであるSFを書く人なのだが、実際にこんなニュースを聞くと改めてびっくり。

宇宙エレベーター説(っていうのかな?)のニュースもわりと最近聞いたように記憶している。 こちらについては「3000年終局への旅」の話の中で既に実現している技術として物語に登場する。

ケンタウルス座にあるダイヤで出来ている星は、「Lucy」というニックネームがつけられたそうだ。 これはもちろんビートルズ・ナンバーの「Lucy in the Sky with Diamonds」にちなんだもの。 「2061年宇宙の旅」でも、木星の核がダイヤでできていることを伝えるメッセージが「Lucy is here.」 このビートルズ・ナンバーは、認知度が高いと思っていいのだろうか。 最近「i am sam」という映画も観たこともあり、よけいに印象に残ったニュースだった。

ちなみに太陽も50億年後の末期にダイヤになる可能性があるとのこと。 今回の「Lucy」の大きさは、直径約4000キロで月(直径3476キロ)よりも大きく、重さは10の34乗カラット! (ま、星ですからねぇ〜) カットずみのダイヤとして地球上で最大のものは、英王室が戴冠式に使う「王の笏(しゃく)」に取り付けられている「アフリカの星」で約530カラット。 もちろんその原石は地球で見つかった最大のダイヤモンドなのだが、それでも3106カラット。 比較する方が間違い!?(笑)

でも、空で輝いている星の中にダイヤでできているものがあるなんて、なんとなくロマンチック。

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