あっという間に読み終わってしまった。
これは一言で言うならば「24」的な展開。
ついでに言うと「24」並みに人が死ぬ。
しかし、この本の出版は2000年なので、正確に言うとTVドラマ「24」の方が後だ。
とにかく、次から次へと読み進めたいと思わせるストーリー展開は「ダ・ヴィンチ・コード」以上だと思う。
その一方で、ラングドンってスーパーマンか?!
シリーズ2作目を先に読んでしまっているので、ラングドンが死なないことがわかっているのが残念なくらいの超人ぶりを発揮している。
専門は美術のはずなのにその知識の幅は理系分野にも及び広い。
ちょっと広すぎないか?
そしてその活躍の動機はいったい何?
謎を解いていくのはともかく、同時に殺人を未然に防ごうとかなり無理な行動をとる。
どちらかというと事件に巻き込まれたという立場から、そこまで一所懸命やらなくても...と思うくらいだ。
そんなこともあり、登場人物のキャラの作りこみは甘いと感じる。
途中から登場するTVレポーター達は、その登場に必然性があるのかイマイチ疑問。
あまり細かいことは考えるべきでない映像向きのエンターテイメントだと思うのだ。
舞台はローマ。全く違った形の“ローマの休日”と割り切って楽しむのは悪くない。
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