フジテレビ版「西遊記」をちょっと観てしまった。
何かのバラエティ番組の中のドラマかコントかと思ってしまった(苦笑)。
ロケ・シーンはいいとしてもセットがチャチすぎ。
ビデオ撮りでなくフィルム撮りすればあれでも少しは見られるようになるのでしょーか(爆)。
で、結局お手本は、堺正章版西遊記なわけね…。
というか、それで育った世代が作っているからしょうがないといえばしょうがないのかもしれない。
しかし、いったいスタッフのうち何人が、西遊記の訳本をきちんと読んだのだろうか?
現存する最古のテキストに拠ったという翻訳版が福音館書店版の「西遊記」。
まるで辞書のようなヴォリュームの上下巻だった。
他の訳書では端折られてしまうエピソードも網羅されている。
(現在では文庫版が出ている。)
これを図書室から何度も何度も借りて何度も何度も読んだ。
これを愛読してきた者の目から見れば、堺正章版西遊記というのはかなり個性的な(キャストの持ち味を生かした)味付けと感じた。
あれはあれで西遊記の一つの形だと…。
しかしそれがいつの間にかスタンダードになってしまったとはねぇ…。
ちなみに西遊記は元となるテキストが複数あるので、どれをもって完訳とするかは難しい。
完訳版とされているものは、平凡社版(太田辰夫・鳥居久靖訳)と岩波文庫版(小野忍・中野美代子訳)があるようだ。
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いや私も久しぶりにちゃんと西遊記を読みたいと思い、Amazonに行ってみたらば、600種!(ガーン)
どれっ、どれを買えばいいのっ!と思っていたところだったので、参考にさせてもらいました。岩波文庫版を買うつもりだったのですが、福音館版も良いかしらん。
WEBLINK [ ] NAME [ 暁 # ] EDIT [ ]
福音館版は“児童書”の分類(小学校高学年〜)になるようです。が、子供向けというイメージはなかったんですけどね…(今読むとまた印象が違うかも)。で、私は最古のテキストによる完訳と記憶していたのですが、似たようなエピソードはいくらか端折っているそうです。
(そういえば解説文にそんなことが書いてあったような気もする…)
岩波版の全10巻というのは文庫サイズとはいえヴォリュームが、が…。
個人的にはもう一度、福音館版を手にしてみたいです。岩波少年文庫版は持っているんですけどね。