NHK-BS2で三夜連続で放映されていたようだが、
マイケル・J・フォックス主演のタイムスリップSFストーリー。
「Part I」の公開は 1985 年。
「Part II」の公開は 1989年、「Part III」の公開はその半年後の1990年。
これは大好きな映画で、3作とも公開時に2回ずつ映画館で観ている。
タイム・トラベルものにありがちなタイムパラドックスを、うまく解決して、いえむしろそれをうまく利用してストーリーを作ってしまい、矛盾なくまとめたところが魅力だ。
また、主役のお父さんとお母さんは現代と過去で同じ人が演じているが、この化けっぷりのメーキャップ技術が、公開当時は非常に目新しいものだった。
CGなどにたよっているわけではないのだ。
「Part I」と「Part II, III」で、主人公のガールフレンドとお父さん役が役者交替しているが、これも指摘されなければわからないくらい…。
とにかく面白いので観てみて下さい、その一言に尽きる。
Part I は30年前の世界にタイム・スリップする。
1985年の30年前だから1950年代だ。
その1950年代は古き良き時代のイメージで明るく描かれる。
クリストファー・ロイドの演じるドクはことエキセントリックな科学者も良い味を出している。
あり得ない話だが、チャック・ベリーに電話するシーンが最高だ。
未来から紛れ込んだ少年がロックンロールの創始者だったなんて!
Part II は、IからIIIへの橋渡しなので、いまいち面白みには欠ける。
描かれている近未来や、すり替わってしまった現代があまり明るくないので、いまいちスカッと楽しめないのかもしれない。
しかし、Part I の場面を織り込んだシーンはスリリングで面白い。
Part III は思いっきり路線変更し、タイム・トラベル的な話は最小限に押さえ、西部劇になってしまった。
なかなかうまいやり方だと思う。
タイムパラドックス云々という細かい話にはこだわらず、というのが逆にいい。
そう、過去を変えてはいけない、という原則に最後は踏み込むのだ。
それでもいいじゃないか。
そう思わせるラストになっているところもうまい。
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