不覚にも風邪をひいてしまった。
年末まで、遊びも仕事もめいっぱい予定が詰まっていて、風邪をひいている暇なんかない。
従って冬になっても「風邪をひく」なんて全く念頭になかった。
むしろ、年中無休の頭痛の方が懸念事項。
生活のリズムがちょっとでも崩れると頭痛が起きやすいので、忙しい年末に向けてできるだけ規則正しい生活を心がけてはいた。
だが、1時間ほどの睡眠時間のズレで頭痛を起こしてしまい、嵐の前のつかの間の休日を無駄にしてしまった。
(つまり頭痛のためにろくに何もできなかった、ということ)
ここでどうやら抵抗力を落としてしまったらしい。
が、そんなことは意識せず、再度頭痛が襲ってこないようにそれだけを気にかけていた。
その日は朝から寒かった。
いや、いつもより寒いなぁ、と感じていた。
寒くなると、万年肩こりがひどくなる。
運動不足もたたってひどいのは当たり前。
軽く腕を回してみたりするが焼け石に水みたいなものでちっとも楽にならない。
ま、しょうがないか、と思わず、この辺でおかしいと気付くべきだった。
12月にもなれば、挨拶ついでに「寒くなりましたねぇ」という言葉が出てくる。
「でも今年はまだいい方…」がおまけにつく。
それは頭ではわかっているのだが、私は寒くて寒くて仕方がない。
この辺でおかしいと気付くべきだったのだ。
一向に寒気はおさまらず、思考能力も明らかに低下しているのがわかる。
やっぱりおかしい。
きっと熱があるに違いない。
でもこれくらいなら、今日の用事はこなせるだろう…。
熱を測ってほんとにあったら気抜けしてしまいそうだし、なかったらこの不快感の原因はさっぱりわからない。
とりあえず用事を済ませるまでは頑張った。
家に帰って熱を測ると案の定。
肩こり…というか身体のあちこちが痛いのは熱のせいだった。
すぐに布団にもぐりこみたい気分だが、家の中の雑事は残っている。
あともうひとふんばり。
そんなに高い熱ではないので、だましだまし明日も活動できるような気もするが、それでは残りの年末までずっと風邪を引きずったまま過ごすことになりかねない。
それはまずい。
思い切って明日は休もう、と半ば決心する。
休むための段取りまですると、夜もいい時間…。
やっと布団にもぐりこめる。
一晩で治る、なんてことはなくてやっぱり朝になっても熱はあった。
だませる程度の熱ではあるが、今日はこのままゴロゴロと横になって過ごす事にする。
しかしいくらでも眠れるのには驚いた。
風邪の症状が重くなると辛くて眠れないものなので、眠れることに感謝しつつ、ひたすら眠る。
夜までには熱が下がるだろうと思ったのだが、あと一歩のところで下がりきらない。
でも、明日の朝には熱が下がっているだろう。
この程度で治る風邪にかかるなんて、よっぽど抵抗力が落ちていたに違いない。
PR