ステージを撮る時は絶対にフラッシュを炊かない、これは固く守ってきた信条。
一回だけ操作ミスで炊いてしまったことがあるが、その時は穴があったら入りたいくらい心境だった。
自分で自分のポリシーを破ってしまったショックというよりは、他人(他のお客さんにもステージ上にいる人にも)に迷惑をかけてしまったという気持ちからだ。
フラッシュを炊けば注意がそちらに向く…つまり肝心のステージから気がそれるということだ。
それは迷惑以外のなにものでもないだろう。
だから大きくて重いが明るいレンズを使い、高感度に設定し...とフラッシュを炊かない努力をしてきた。
「(ステージは)暗いから撮りにくいんですよね」なんて話をすると、あっさり「フラッシュ炊けばいいじゃない」と言われてしまうことがある。
これはきっと考え方の違いなのだろう。
私だって、好ましくないと思いつつ、他人がフラッシュを炊いてステージ写真を撮っていることに対しいちいち小言を言うわけではない。
まったく気にしない気にならないタイプの人もいるのだなぁ...と認識するだけである。
私は私の考え方で努力して撮るだけだ。
...とは言っても、シャッタースピードが1秒を越えるような場面は努力の限界をはるかに超えている。
頑張っても頑張りようがない。
撮る相手が静物ならば三脚を使えばいいかもしれない。
…が、相手は動体だ。
たとえ手ブレは対策できても、被写体ブレは避けられない。
そんな状況はあっさりあきらめる、というのも一つの手だ。
しかし、どうしても撮りたくてあきらめたくない場面がある。
(せっかくポーズまでとってもらったのに...)
宗旨替えしてフラッシュ炊こうかなぁ....。
またポーズ撮ってくれるかなぁ...。
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