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「風と共に去りぬ」のDVD-BOXが発売になる。
廉価なDVD盤はさんざん出回っているが、今度はおまけ満載だ。
「風と共に去りぬ」はLD時代にBOXを買っている。
その頃は、こんなに早く次世代メディア(つまりDVD)が普及するとは思っていなかった。
今のDVDの平均的な値段から考えると、LDは廉価版であっても高く感じるが、当時は買うことに迷いはなかった。
今のDVDの普及具合を予見することができれば…、そんなことを言っても今さらである。
高密度のDVDだけあって、LD-BOX以上におまけがついている。
やはりこれは買わなければなるまい…。


「風と共に去りぬ」は史上最高の興行成績をあげた映画だ。
この最高、というのは、物価を加味したランキングでのことだ。
物価を加味する、というのは不安定な要素ではあるが、それを言うなら、ワールドワイドな興行収入を計算する時、為替の変動はどう計算しているのだろう、という疑問もある。
つまりランキングなんて目安に過ぎない。


さらに言うと「風と共に去りぬ」は1939年の作品。
テレビが普及する前だ。
今のように待てばテレビで放映される、なんていう期待はない。
レンタルもない。
セル製品もない。
映画館が集客するのは当たり前とも言える。
さらにリバイバル上映での興収も加算されるとなると、数字なんて、ただそれだけのものである。


だからといって「風と共に去りぬ」という作品にケチがつくわけではない。
半世紀が過ぎた今観ても、決して最近の作品に見劣りすることのない映画だと思う。
人間ドラマが基調だということもあるかもしれないが、映像でもひけをとるとは言えない。
メイキングを観て知ったのだが、セットとばかり思っていた背景が絵だったとか、びっくりすることは多い。
映像的に一番凄いと思ったシーンは、スカーレットが医者を探しにアトランタの駅に行った場面だ。
呆然とするスカーレット(ヴィヴィアン・リー)を中心にカメラがひいていく。
彼女が立っているのは負傷兵の列の真ん中だ。
見渡す限りそこは一面横たわった負傷兵だらけ。
カメラはスカーレットが判別つかなくなるくらい小さくなるまでゆっくりとひいていく。
映画館のスクリーンで観るとかなりの迫力だ。


スカーレットの型破りな生き方は、現代に通じるものがあると思う。
決して時代の一部分にはなっていない。
それ故色あせないのだと思う。


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