ボブ・ゲルドフがノーベル平和賞の候補になったそうで…。
あれ?前にも候補になったことはなかったっけ?
それはともかく、今回のライヴ8。
ライヴ・エイド Part2 みたいに思っている人が多いかもしれない。
出演アーチストを見ると、イギリスはかなり熱い感じがするが、アメリカはライヴ・エイドほどのインパクトはない。
今回のライヴ8が政治的メッセージだからだろうか。
バンド・エイドに始まりライヴ・エイドではチャリティとして莫大なお金が集まった。
しかし、集まったお金の大半は、先進国の経済が潤うために使われたという。
アフリカへ食糧や物資を送るための輸送代などなど…。
チャリティといってもみんながみんなボランティアで動いてくれるわけではないのだ。
そして、アフリカの貧困問題は、実は先進国が搾取してきたことに起因するという。
飢饉などの非常時の為に蓄えるだけの余力がアフリカにはないというのだ。
簡単に荒っぽく言ってしまえば、先進国はアフリカから安く買って高く売る、これを繰り返してきた結果だという。
これを是正して欲しい、というのが今回のライブ8の訴えだと、私は理解している。
ゲルドフとU2のボノが、ブレア首相、ブッシュ米大統領、シュレーダー独首相と会談し、アフリカ支援を訴えた、
とか
「ライブ8」の最後のコンサートがエディンバラで行われた
など、ニュースに取り上げられるのは、認識を広めるためには好ましいことだろう。
しかし、これらのニュースは一瞬にして、非常に対照的な出来事に塗り替えられてしまった。
ロンドンでの同時多発テロ事件…あまりに痛ましい…。
追記:イギリスだけがテンションが高いように感じたのは、それなりの理由があったようだ。
単なる慈善でなく政治的、ということになると物事は途端にややこしくなる。
アフリカの貧困問題を根本的に解決するには、慈善だけではいけない、なんとかしようよ、そこまでは正しい。
そこで「なんとかする方法」が問題になってくるのだが、どうして問題になるかというと、世界史を紐解かなくてはならない。
簡単に言ってしまうと、イギリスを始めヨーロッパがアフリカから搾取してきた結果が今のアフリカの貧困問題で、ヨーロッパが搾取してきたツケは世界全体(というか主要国)で払いましょう、というところが問題というか、一部のご都合主義的解決策ということらしい。
言い分はそれぞれにあるのだろう、しかし、とりあえず目の前の問題は解決すべきだ。
音楽を楽しむ分には国境など関係ないのに、政治がからんだ途端、国境という塀が立ちふさがるのは如何ともしがたい。
結局、末端の人間に出来ることって慈善や偽善になってしまうのかなぁ…、と後ろ向きなことをふと思ったりして。
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